NTTドコモが25日発表した今年4~6月期の連結決算は、売上高が前年同期比3・4%減の1兆753億円、最終利益は13・7%減の1363億円と減収減益になった。6月に開始した通話定額の新料金プランが大人気となったが、通話収入が減るなど収益が悪化する影響も出た。
新料金プランへの加入数は6月末までに467万件、今月24日までに601万件を突破し、会社の想定を上回っている。加藤薫社長は記者会見で、「たくさん使っている方がたくさん来られたことで、(マイナスの)影響が強めに出た」と話した。
携帯電話会社は従来は加入状況を月次で発表していたが、今年度から四半期単位で決算発表に合わせて公表することになった。それによると、NTTドコモの4-6月期は、新規契約から解約を引いた純増数は46万件となり、前年同期の5・3倍に増えた。1~3月期に1・0%だった解約率は、4~6月期には0・67%まで低下。多額の現金還元施策による行き過ぎた販売合戦が沈静化し、特に若い世代の定着率が上がったという。
加藤社長は「新料金プランを軸に、長期利用の客の優遇に取り組んだことが結果に表れている」と評価しながらも、「過去において低い利益であることは認識している」と述べ、今後は雑誌の読み放題などの新サービスによる収入を増やし、収益改善に注力する考えを強調した。
ライバルのKDDIは30日に、ソフトバンクは8月8日に4-6月期決算を発表する予定。