【ビジネスアイコラム】ヤギと共同で設立した農村ベンチャー (1/2ページ)

2014.7.31 05:00

 岐阜県美濃加茂市の丘陵地帯ではこのごろヤギが草をはんでいるのどかな光景が見える。近所の子供たちが寄ってきてヤギの頭をなでたり草をやったりしている。

 でも、ヤギたちはなぜか迷惑そうだ。それもそのはず、このヤギたちは除草作業を受注して今勤務中だから子供の相手などしていられないのだ。機械の代わりにヤギを使って草を刈る。このユニークな「ヤギさん除草隊」を組織化した農業生産法人FRUSIC(フルージック)の代表、渡辺祥二さんは、かつてベトナムで目にした牛に田んぼの除草をさせている光景からこのビジネスを思いついた。ヤギの除草能力(食欲)は牛と比べても遜色がなく、かつ小型で扱いやすい、購入価格も安いから初期投資も少額だ。つまり牛よりもヤギの方が圧倒的にコストパフォーマンスが高い。給与の文句も言わない。休日出勤もいとわない。勤労意欲も高い。ヤギは除草ビジネスの最高のビジネスパートナーだといえる。

 ヤギ除草の経済性を従来の機械除草と比較してもヤギの方が30%ほど安いという。しかも排ガスや草の焼却で発生する二酸化炭素(CO2)も出ないから環境にも優しい。機械が苦手な急斜面などはヤギさんの最も得意な所だから生産性も高い。ヤギを使った除草ビジネスは最近アメリカでも注目を浴びているそうだ。まさにこの「注目をあびる」ところがヤギ除草の最も大きな特長で、緑の草原で白いヤギが草をはむ風景は人を癒やす効果がある。ヤギがいると必ず人が集まる。子供や近隣住民の間にヤギを媒介とした会話が生まれる。ヤギ除草を発注している企業はそろって経済効果の他、従業員や近隣住民への癒やし効果をあげている。企業イメージを重視する会社にはもってこいだ。

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