【挑む】ICSパートナーズ・菅原修三社長 (1/2ページ)

2014.9.23 05:00

 ■企業向け会計システム、迅速な開発が鍵

 会計基準の変更や税制改正といった外的要因をはじめとして、新たな拠点の開設やM&A(企業の合併・買収)などを迅速に進めていくには、高度な会計システムの構築が前提条件となる。ICSパートナーズの事業は企業向け会計システムの開発、販売、メンテナンス。菅原修三社長は「開発スピードを追求していくことが成長の鍵」と強調する。

 --事業の特徴は

 「年間売上高が50億~1000億円クラスの中小・中堅企業を主なターゲットとしている。会計関連の法改正は頻繁に行われているが、社内リソースをこの領域に注ぐのは得策ではない。それよりも円滑に対応していくためにシステムを活用した方がよい、といった考えから需要が拡大している。ただ、中堅企業に焦点を絞ったソフト会社の数は顕著に増えており、差別化も難しいのが実態だ」

 --ICSパートナーズの売り物は

 「当社は会計事務所向けの会計システム専門メーカーから分社独立して発足したことから、会計事務所のシェアは20%と高い。このため法改正の情報を収集しやすく、システムに迅速に反映できる点が売り物だ。また、130人規模の会社だが、東京と大阪、名古屋、札幌、福岡に拠点を設置している。経営効率は決してよいとはいえないが、顧客との密着度は高くシステムの早期・安定稼働を実現している。この態勢が高い評価につながっている」

 --大手のシステム会社とはどういった形で差別化を図っているのか

 「大手は販売するシステムが多岐にわたっている。生産・販売管理に関するものを優先的に取り扱い、財務・経理のエキスパートはなかなか存在しない。これに対し当社は全員が会計分野の専門家。習熟度は極めて高く、誰もがフォローできる。顧客の信頼度は高く、システムの交換需要も着実に獲得できている。また年に2回、当社単独による全国縦断セミナーも開催している」

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