〈現在のサプリメントは、腰や膝など特定の部分への効果も唱えないが、今後、広告の考査基準も変わってくるという〉
「今後のスケジュールからすれば、12月頃に新しい制度が決まるだろうが、そこから始めていたら間に合わない。それを見越して業界では勉強会を始めるなど、既に準備を進めている。新聞や雑誌、テレビの考査担当の方にも説明会を行いたい」
〈通販協会内でも2008年にサプリメント部会を作り、協議を続けてきた〉
「部会は地道ながら、ずっと続いている。初めて業界の中で同じ目的のために集まり、企業秘密は別にして情報を出し合って、という形になってきた。その発展形がサプリメント協会であり、サプリメント法ではないだろうか。ようやくこれから形となって端緒につくことができる。今は業界のためにやっているが、各社としてはその制度を使っていかに差別化するかが大切になってくる。そこで初めて適正な競争が出てくるはずだ。チェーンストアも大規模小売店舗法の下で、適正な競争を行った。仲良しクラブではなく、今後の競争を行って、それぞれがメリットを享受するためのルール作りに邁進(まいしん)していかなくてはならない。大衆から目を外さないことと、原理原則を守ること。この2点を守って進んでいきたい」(兼松康)
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【プロフィル】宮島和美
みやじま・かずよし 成城大文芸卒。1973年ダイエー入社、常務執行役員秘書室長などを歴任。2001年1月ファンケル入社。07年3月社長、08年6月会長を経て、13年4月より現職。64歳。神奈川県出身。