【スポーツi.】NPB リーグ一体の事業モデル構築を (1/3ページ)

2014.11.26 05:00

NPBエンタープライズ設立会見でタッグを組む新会社社長の熊崎勝彦氏(右から2人目)ら=4日、東京都港区の品川プリンスホテル

NPBエンタープライズ設立会見でタッグを組む新会社社長の熊崎勝彦氏(右から2人目)ら=4日、東京都港区の品川プリンスホテル【拡大】

 □帝京大学非常勤講師・宮田正樹

 日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団は今月7日、日本代表「侍ジャパン」事業推進のための新会社「NPBエンタープライズ」を設立した。社長に就任した熊崎勝彦コミッショナーは設立会見で「プロとアマが一体となり、野球振興の裾野を拡大させることが最大の目的。侍ジャパンで各世代、男女とも世界一を目指す」と語った。

 同社は、侍ジャパンに関連するグッズ販売やテレビ放映権管理などを行う事業の拡大を図り、2017年開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)までに約40億円の収入を目指す。

 NPBが12球団一丸としてのマーケティングに取り組み始めたことは評価するが、「侍ジャパン」およびそのロゴに乗っかってマーケティング会社を立ち上げようという姿勢にはポリシーの欠如を感じざるを得ない。

 NPBがマーケティングの中心に据えるべきなのは「NPBロゴ」ではないのか。NPBは、このロゴを1997年に商標登録出願し、翌98年に商標登録を受けている。しかし、日本のプロ野球を象徴するロゴとしてファンや消費者にはほとんど認知されていない。商標登録されてから15年以上、ロゴに関するマーケティング努力は全くされて来なかったと言わざるを得ない。

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