【和歌山発 元気印】エムアファブリー 熊野の木の「香り」通じ地域活性化 (1/5ページ)

2014.11.27 05:00

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町【拡大】

  • 竹原真奈美代表
  • 「熊野の香り」第1弾として製造されたスギのアロマオイルのセット

 豊かな自然に恵まれた紀伊半島・熊野地方の「香り」を世界に届けたい-。エムアファブリーはそんな思いから、スギやヒノキの葉や枝を使って、天然成分のみのアロマオイルを製造販売している。衰退が進む林業や地域の活性化を図るとともに、竹原真奈美代表(35)は「香りを通じて、熊野を訪れる人を増やしたい」と意気込んでいる。

 ◆手作り工場で挑戦

 2006年7月、和歌山県新宮市のショッピングセンターの一角に、マッサージなどで心と体をリフレッシュするリラクセーション・ケアを行う店を始めた。こぢんまりとした店内はスタッフを含めて現在は5人で首や肩などのケアを行う。リラックス効果を上げるため香りのアロマオイルを使ってきた。「ケアでは、市販のアロマを使っていましたが、外を見渡せば、熊野はいろんな植物にあふれている。天然のオイルを自分たちでも作ってみたい」と考えていたという。

 紀州材として林業で栄えた熊野地域も衰退が進んでいる。11年9月の紀伊半島豪雨災害では、山肌が崩れるなど多くの被害がでた。「すばらしい木がある熊野の木を使って元気づけることができれば」と考えた。

 地元の森林組合に直談判に行き、製材にされる際に出るスギやヒノキの葉などを仕入れることができた。「自分たちで作りたいと意気込んでいたが、最初はどうしていいか分からなかった」と振り返る。

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