ナノフュエルのナノエマルジョン燃料製造装置と松村健彦社長=川崎市川崎区【拡大】
ナノテクノロジー技術を使ったエネルギー関連商品の開発を手がけるナノフュエル(川崎市川崎区)のナノエマルジョン燃料製造装置に造船・海運業界が注目している。CO2(二酸化炭素)などの地球温暖化ガス、NOx(窒素酸化物)といった有害物質の排出を抑えられるためで、環境規制の強化が進むなか、月間5台前後のペースで受注している。
水粒子を極小化
エマルジョン燃料は軽油、A重油もしくは船舶用で粘度が高いC重油に水を10~30%程度混ぜたもの。ナノフュエルは独自のナノ化技術により、水の粒子を従来の30分の1にあたる0.3マイクロ(1マイクロは100万分の1)メートルに極小化。直径100マイクロの油滴内に500万個以上の水粒子を均一に分散させた。
独自のナノ化技術は、同社の前身となる会社が30年以上にわたって研究開発を進めていたものを引き継いだ。