大画面で高精細なスマートフォンやタブレットの普及とともに、電子雑誌市場が拡大している。インプレス総合研究所は2013年度の電子雑誌市場を77億円と推計しているが、18年度には約7倍の550億円に成長すると予測。成長市場に向けた定額読み放題サービスで各社がしのぎを削っている。そんな中で、インターネット関連サービスを手掛けるオプティムは、これまで見過ごされてきたニーズに着目して読者を獲得しようとしている。菅谷俊二社長は「『準新刊雑誌』という新たな市場をつくる」と意気込んでいる。
--どんなサービスか
「タブレットとスマートフォン向けに、最新号でなくその直近のバックナンバーを配信している。当社が独自に『準新刊』と名付けた。最新号の場合、紙の雑誌と競合するのでメーン特集が公開されないなど、全て読むことはできず不便だ。しかし準新刊であれば99%のコンテンツをフルに読むことができる。『週刊東洋経済』のようなビジネス誌から、『週刊プレイボーイ』『non-no』などの若者向け、『将棋世界』のような趣味性の高いものまで多様なジャンルの92誌296冊を、最大1年分のバックナンバーまで閲覧することができる」
--他の同様のサービスと比べての強みは
「月額540円で雑誌読み放題だけでなく、端末向けの便利なサービスがパッケージになっている。災害や自身の不注意による破損に対して無料で修理をするほか、家族で写真を共有するアプリなども含まれている。他社で同様のサービスを受ける場合は別料金が加算されるので、割高になってしまう。他と比較すると最大で70%も得になっている」