小中規模の建築物にも施工可能な丸太による液状化対策工法【拡大】
地盤調査・改良事業などを行う兼松日産農林(東京都千代田区)は、飛島建設、昭和マテリアルと共同で、小中規模の建築物にも施工可能な丸太による液状化対策工法を開発、施工を開始した。
地盤に丸太を埋め込むことによって、地下水位が浅く緩い砂地盤を締め固めて密にし、液状化による沈下を抑制する。
また、丸太には炭素が貯められているため、大気中の温室効果ガスを削減。約100平方メートルの戸建て住宅の地盤を進度7メートルまで改良した場合、家庭1世帯からの二酸化炭素(CO2)排出量の約10年分に相当する炭素量を貯蔵できるという。
使用する丸太は構造材のように高品質である必要はないたことから、間伐材などの利用が可能。林業再生や地域活性化にもつながる。グラウンドや公園といった大規模なものから、掘削を行わずに建設残土が発生しないという特性を生かし、市街地などでの小規模工事の需要も見込んでいる。