被災地を悩ませる“復興格差” 建設・製造は進む一方、人手不足で水産苦戦 (1/4ページ)

2015.3.12 07:06

東日本大震災から4年、雪が積もるかさ上げ工事の現場前を歩く人々=11日朝、宮城県女川町

東日本大震災から4年、雪が積もるかさ上げ工事の現場前を歩く人々=11日朝、宮城県女川町【拡大】

  • 打ち上げられた漁船の解体工事=福島県

 東日本大震災から4年となり、被災地の復興状況に格差が生じている。産業面では復旧工事が盛んな建設業や製造業などで復興が進む一方で、沿岸部の水産業ではなお厳しい経営を強いられている事業者が多い。

 生活面でも基盤となる住宅の再建で、津波被害を受けた沿岸部や原発事故の影響が続く福島県の一部で遅れている。政府は今夏までに集中復興期間後となる2016年度以降の支援の枠組みを策定する予定。被災地の“自立”への模索も始まる中、こうした格差解消への一層の対策もなお求められている。

 「6次産業化」に光

 今月に入り、一部区間で建設が遅れていた常磐道が全線で開通し、やはり複数カ所で寸断が続くJR常磐線の全線開通も決定するなど、インフラ整備が着々と進む。産業では、震災後に早々と復旧した大手企業の工場などが牽引(けんいん)し、東北全体の経済指標は震災前近くまで戻った。しかし、津波に遭った沿岸部では主力の水産加工業が苦戦するなど業種や地域による格差は大きいまま。人手不足や、福島第1原発事故が影を落とす。

きつい立ち仕事というイメージや高齢化に被災が重なり、人手不足が深刻になった

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