就任後初の合宿で、選手の先頭に立ちランニングするハリルホジッチ監督(中央)。同右は本田=23日、大分市内【拡大】
けがの功名といっては何だが、八百長疑惑でアギーレ監督が去ったサッカーの日本代表新監督に期待したい。
ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のバヒド・ハリルホジッチ、62歳。現役時代はFWの点取り屋で、旧ユーゴスラビア代表で1982年のワールドカップ(W杯)スペイン大会に出場した。監督としてもコートジボワールとアルジェリア代表をW杯出場に導いた。昨年のブラジル大会ではアルジェリアを率いて優勝したドイツと互角の攻め合いを演じて冷や汗をかかせた。
「鬼軍曹」と称される厳格な指導ぶりでも知られる。わが日本代表はどうも、指導者からの信頼が過ぎると結果が伴わない。ジーコやザッケローニがそうだった。主力選手を信頼し、会話を重ね、家族のような好チームを作り上げたが、W杯では1勝もできなかった。
日本が決勝トーナメントに勝ち進んだのは、唯我独尊のトルシエが率いた日韓大会であり、選手とは一線を画して自らの戦術を貫いた岡田武史監督の南ア大会だった。
◆閉塞感を打開
ハリルホジッチは民族紛争に明け暮れたボスニア・ヘルツェゴビナで、自身も銃弾で大けがを負っている。そして同国の巨人、元日本代表監督のオシムと旧知の間柄であることも期待を抱かせる一因だ。
走れ走れ、と選手を追いやったオシム語録が懐かしい。例えば「ライオンに追われたウサギは肉離れを起こさない」など。中田英寿や中村俊輔。あるいは本田圭佑や香川真司といった日本の中盤スターシステムには「で、誰が水を運ぶのだ」と疑問を呈したこともある。