■台湾経由や日台共同での中国進出を
--日本と台湾の貿易は高水準で推移している
「双方とも成長しているとはいえ、日本から台湾への輸出額は台湾から日本への輸出額の2倍で、輸入超過の状態が続いている。ただ、今は台湾企業がコントロールし、日本から機械設備や原材料、部品などを台湾に輸入し、中国で最終組み立てをした上で欧米に輸出するといった流れができてきた。輸入超過は台湾の売り込み不足も課題なので、もう少し深くメスを入れる必要がある」
--日本企業が台湾に進出するメリットは
「いきなり中国本土に出ることに躊躇(ちゅうちょ)する場合は、知的財産の法制が整い、法人税も安い台湾を経由するやり方がある。あるいは台湾企業と一緒に中国に進出する方法もある。リスクの少なさからも特に中堅・中小企業に台湾への進出を勧めたい。日本と台湾間の貿易にこだわらず、第三国を交えたビジネス展開に発展させればよいのではないか。また、日本企業の持つアイデアを台湾でローカライズ(現地語化)すれば、さらに面白いビジネスを生み出すことができ、台湾で成功しやすいだろう」