ビザの緩和や円安などが追い風となり、外国からの個人旅行者が増えています。「ゴールデンルート」と言われている、東京、富士山、京都、奈良、広島といった西コースに加え、ありがたいことに北海道を目指す外国人も少なくありません。
7年ほど前から札幌駅や新千歳空港、道内各地で外国人の個人旅行者にインタビューをした結果…「目指すべき目的があれば、移動は苦にならない」と分かりました。時間に余裕があり、目的がはっきりしている外国人の個人旅行者の代表は、イギリスから釧路や根室地域に望遠カメラを持って訪れているバードウオッチャーです。つい先日も屈斜路湖畔(北海道弟子屈町)で、朝6時に偶然出会いました。40~50代の男女合わせて7人、10日間の旅程で北海道内に滞在するとこのことでした。白鳥とタンチョウヅルとシマフクロウとオオワシ、オジロワシ他、この地域で冬期間にしか見ることができない鳥を求めて来たそうです。素泊まりの宿だけ予約し、移動はジャンボタクシーです。
こうした実例に触れるたびに、いわゆる有名観光地ではない場所に外国人たちが入り込んできていることをひしひしと感じます。予想を超えるスピードで英語だけではなくフランス語、スペイン語、ロシア語、タイ語、中国語、韓国語を話す人たちが大勢来てくださっています。
大切とわかっているけれど、難しいのがインバウンドのお客さまに対応できる人材の確保です。今いるスタッフをどうやって育てるか。また、能力ある人たちを別の地域から探し来てもらい、長く暮らしてもらうにはどうしたらよいのか?という相談をよく受けます。