■「ビジネス統計スペシャリスト」資格創設
ビジネスの意思決定やデータを利活用するため関心が高まっている「統計学」だが、なかなかとっつきにくい学問だ。IT(情報技術)の普及によってデータの収集や蓄積が容易になった一方で、データ分析の作業はまだまだ一部の専門家に任せられていることが多い。また、ビジネス現場においても分析結果が十分活用されている状況とはいえない。そこで、一般の社会人や大学生でも理解できる統計の基礎知識とエクセルの標準機能を使ったデータ分析スキルを評価する、「ビジネス統計スペシャリスト」という資格に注目してみたい。
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◆“実践力”を学ぶ
米国などに比べ、日本ではビジネスにおける統計の活用が遅れている。大企業にはデータを分析するシステムや特定の専門部署を持つところも多いが、分析結果を適切に理解できる統計の素養を持った一般のビジネスマンはそう多くないだろう。
2015年4月、オデッセイコミュニケーションズは、法政大学の玄場公規教授の監修を得て、「ビジネス統計スペシャリスト」という新しい認定資格をスタートさせた。こだわったのは、統計の基礎知識に加え、エクセルの標準機能を使って統計分析を行う“実践力”を学んでもらう点だ。