インドネシア進出45周年を迎えたシャープは、スマートフォン市場に新規参入した。現地各紙は「家電製品で有名なシャープがスマホ市場にも登場」と報じている。シャープ・エレクトロニクス・インドネシアの入江史浩社長は発表会見で「中・高価格帯のスマホ市場でトップ3に入る」と意気込みを語った。
◆中・高価格帯を投入
シャープがインドネシア市場に投入したのは「アクオス・クリスタル SH825Wi」で、店頭販売価格が約3万7000円の中価格帯機種だ。フレームレス構造を採用し、上下左右の全面に広がる5インチディスプレーが特徴だ。暗い所でも明るく撮影できるカメラ機能も搭載し、大画面やカメラ撮影を好むインドネシア人にアピールする。
現地紙コラン・テンポによると、インドネシアのスマホ所有者は昨年までに約3800万人(地場調査会社の調べ)。2016年には約7000万人にまで増え、日本を抜いて世界で4番目に所有者が多い国になるという(1位は中国、2位は米国、3位はインド)。
インドネシアのスマホ市場は、中・高価格帯(約3万~10万円以上)と低価格帯(約1万~3万円)に購入者が二極化している。中・高価格帯スマホの所有者は全体の約3割といわれるが、中間所得者層の増加などから、まだ伸びるとみられる。中・高価格帯機種のメーカー別シェアは、韓国サムスンがトップ、次いでソニーなどが続く。低価格帯機種は地場のメーカーや中国、台湾のメーカーが競争を繰り広げている。