【さかもと未明のおしゃれは男のマナー】礼服(6)モーニング、広がる世界観 (1/3ページ)

2015.8.7 05:00

イラスト=さかもと未明

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 いよいよフォーマルシリーズも佳境。今回は昼の「正礼装」のモーニングです。

 フォーマルの「略礼装」「準礼装」「正礼装」と、格上の装いが必要になるってことは、オトコとしての世界が広がるってこと。時々ネットとかに「モーニングは、大きな葬式の喪主をしたり、勲章でももらわない限り、まず着ないので必要ない」みたいに書かれてますけど、もしかして勲章もらう人生になるかもしれないじゃないですか!! そういう「大志」を持ち、正礼装について知って下さい●

 さて「モーニングコート」とは、もともとイギリス貴族が朝の習慣である乗馬の時に着た服装。そのまま宮中に上がれる格を備えつつ、乗馬の邪魔にならないよう、上着の前裾を斜めにカットしたのが発祥といわれてます。

 そんなわけで上着は「カッタウェイ」といわれる斜めのラインが後ろの膝丈まで続き、背中心には腰のところから長いベントが作られています。前はシングルブレストのみでピークトラベル。この上着にコールズボンを合わせます。裾はシングルで「モーニングカット」といわれる斜めにカットされているもの。

 この上着、黒が基本みたいですが、グレーもあり。私的にはチャコールグレーなんて着こなしてほしいなあと思いますね。朝の装いなんだから、真っ黒より素敵だと思います。華やかな式典の時で、少し遊びが許されるような立場なら、明るめのグレーもありじゃないですか?

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