「VAIOのブランド力は強い。やりがいがあると思って、社長就任を引き受けた」
歯切れのいい口調で、こう語る。VAIOの経営権を握る投資ファンドから新トップに指名され、今年6月にパソコン(PC)業界へ飛び込んだ。
双日でエネルギーの投融資、機械販売などに携わり、退社後は「社長請負業」のキャリアを積んできた。新天地でまず着手したのが営業力の強化。自前の営業部を設け、設計エンジニアも「技術営業」として自らユーザーの声を吸い上げる体制を導入した。
モットーは「いいものは伸ばし、悪いものは改善する」といたってシンプルだ。長野県安曇野市の本社工場は、ペットロボット「AIBO(アイボ)」を生産していた歴史があり、当時のエンジニアも残っている。スマートフォンやタブレットについても「受託、自主ブランドの両方で前向きに取り組みたい」と語る。
巨大企業から独立したブランドをどこまで飛翔させるか、手腕が試される。(宇野貴文)
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【プロフィル】大田義実
おおた・よしみ 一橋大商卒。1976年ニチメン(現双日)。2004年常務執行役員。10年サンテレホン社長。14年ミヤコ化学社長。62歳。東京都出身。