「旅を連想させるカバンに夢とロマンを感じる」と話す藤咲和也氏【拡大】
今回の主人公は、皮革工芸作家の藤咲和也氏。彫金作家、油彩画家と計3人で新たなコラボレーションブランド「F line(エフ・ライン)」を立ち上げた。同ブランドは伊勢丹本店で1週間(8月5~11日)の期間限定で販売され、フロアのリニューアル以来、最高の売り上げを記録した。メンバーの一人で彫金作家の秋濱克大氏は、本コラム(2月3日掲載)で、羽をメーンモチーフにした一点物のジュエリー美術工芸品の製作者として紹介している。
藤咲氏は、大学在学中に自分の意識に興味を持ち、探求していく過程でアバターコースのインストラクター資格を修得。卒業後はセミナー・インストラクターとして活動していた。一方で、友人に触発され趣味の一環として革カバン製作に取り組み始めたのが転機となる。
セミナー・インストラクターの仕事が、やりたいことを優先することができず、自分も楽しくないし、結果もついてこないという状況に陥ってしまい、自分の心に正直になろうと決めた。
少年時代から大学まで野球に明け暮れ、特にグローブが好きだった。好きを突き詰めた先に心の底から本気がにじみ出てくる。
その後、独学でカバン製作を始め、2013年、フルオーダーメードの革ブランド「Great Spirits Wave(グレート・スピリッツ・ウエーブ)」をスタートさせる。現在は革素材を使ったカバン、財布、小銭入れなどのデザイン、製作、販売を行う。特に旅を連想させるカバンに夢とロマンを感じ、オンリーワンの作品を通じて人の幸せに貢献できると信じて疑わない。