カタールで実証実験が進められている未来機械の太陽光パネル清掃ロボット(未来機械提供)【拡大】
藻類の培養を手がけるユーグレナは2日、子会社などが4月に設立した「リアルテック育成ファンド」を通じ、年内に研究開発型ベンチャー10社前後に投資する方針を明らかにした。次世代技術の事業化を目指す企業を対象に1社当たり数千万~2億円程度の資金を提供する。総額は計10億円程度に上る見込み。東大発ベンチャーのユーグレナが資金や経営面で支援し、日本発の技術育成につなげる。
ファンドはユーグレナの子会社とSMBC日興証券、リバネス(東京)の3社が設立した合同会社が運営。3社も含め、日本たばこ産業(JT)や三井不動産、電通など計12社が計36億円を出資し、研究開発型ベンチャーの育成を目指している。
8月には第1号の投資先に香川大学発ベンチャーの未来機械(岡山県倉敷市)を選定した。同社は中東で設置が進む大規模な太陽光パネル向けに、砂漠の砂ぼこりが付いて発電効率が低下するのを防ぐ自動清掃ロボットを開発し、カタールなど3カ国で実証実験を進めている。