旧村上ファンド系投資会社C&Iホールディングス(東京)は3日、黒田電気の従業員組織が公表したC&Iの株主提案に反対する声明文について「黒田電気の経営幹部が捏造(ねつぞう)した」と主張するコメントを発表した。これに対し黒田電気は「C&Iの主張は事実に反する」(幹部)と反論。社外取締役の選任などをめぐる両者の対立は8月21日の臨時株主総会でいったん決着したが、場外乱闘の様相を呈している。
C&Iは「物言う株主」として知られた村上世彰(よしあき)氏らの社外取締役選任を黒田電気に株主提案したが、総会で議案が否決された。従業員組織の声明文は総会前の5日に公表され、村上氏らの社外取締役選任に「強く反対する」としていた。
C&Iや村上氏個人などは黒田電気株を計16%超保有する事実上の筆頭株主。C&Iは「声明文は従業員から事前了承を得ずに幹部が勝手に作成・開示した」と主張。黒田電気は「従業員の意向に沿ったものだ」(幹部)と話している。