□鈴木マグラクレン美保
「今度こそ、英語を!」と書店に立ち寄り、膨大な数の英語関連の書籍を目の前に茫然(ぼうぜん)と立ち尽くしたという話をよく聞く。現在、私は通訳をしている。23歳まで英語が話せず、「聞くだけでOK!」と言われリスニング教材を買い、「書くだけでOK!」と言われ英語で日記を書こうと試み、「話すことが大事!」と言われ英会話学校に通ってみた。つかの間の気合は十分なのだが、やがてほこりをかぶった教材を目にしては、挫折感を味わった。私の20代は、英語と格闘する日々だった。しかし、格闘をやめ、人とつながることにフォーカスしたときから何かが変わり始めた。そのFOCUSの頭文字を使って、英語が話せるようになる習慣を紹介したい。
Foreign Friends(外国人の友達) ネーティブではないが、英語が話せる人と友達になる。英語ができなかった頃、カナダ人の英語が全然理解できないのに、韓国人の話す英語が6割理解できた自分にびっくりした。第2言語として話される英語は、ネーティブが話す英語よりシンプルだ。
Opportunity(機会) 英語に触れる機会を増やす。例えば、スマホの言語設定を英語にする。最初は不便を感じるが、使っているうちに慣れてくる。
Commit(本気) 英語で話してみたい憧れの人と、実際に話すことを決心する。私は、あるラジオ番組に電話し、憧れのアメリカ人作家と直接話して、アドバイスをもらうことができた。6人を介すと世界中の誰とでもつながることができるという説もある。その憧れの人と話せる可能性は十分にある。