テレビ東京系の深夜ドラマ枠「ドラマ24(トゥエンティフォー)」(金曜深夜0時12分)が10月、10周年の節目を迎える。独特の作品作りや攻める姿勢が視聴者・作り手双方からひそかな人気を集め、近年は映画化される作品も。同局の岡部紳二・ドラマ制作部長は「忙しく働く人たちはゴールデン帯(午後7~10時)のドラマを見られない人が多い。そういう人たちも金曜の夜、気楽に楽しめるドラマを作りたい」と話している。(本間英士)
ドラマ24は平成17年10月にスタート。第1作はキャバクラ嬢の成長物語を描いた「嬢王」。以後の作品は、「エリートヤンキー三郎」などヤンキー系、「殺しの女王蜂」などお色気系、「マジすか学園」などアイドル系と、ジャンルは幅広い。岡部部長は「この枠はある意味、“何でもあり”。深夜だからこそ、思い切ったドラマを作りたいという狙いもあった。エッジを効かせつつ、DVDセールスやインターネット配信にもつながるような企画を常に考えている」と語る。
「ドラマ24」の転機となった作品は、モテない青年と女子たちの青春を生々しく描いた「モテキ」(22年)という。後に映画化され、「モテ期」(異性からモテる周期。人生で3回は来るといわれる)という言葉は流行語になった。「『ドラマ24』という枠を認知してもらう良いきっかけとなった。今どきの若者の生き方をストレートに描いたのが支持されたのでは」(岡部部長)