公開されたデータセンター。右は共同通信デジタルが設置したサーバー=2日午後、北海道美唄市【拡大】
コンピューターが集積するデータセンターの熱を雪で冷却する事業を進める北海道美唄市は2日、9月に完成した試験用の設備を公開し、事業への参加を検討する企業関係者ら約50人が視察した。市などは、この試験棟で冷却の性能を検証し、2018年度までの実用化を目指している。
公開されたのは、データセンターと機械設備の2棟で計約150平方メートル。市に協力するニュース配信会社の共同通信デジタル(東京都港区)と、インターネット関連会社NHNテコラス(同新宿区)の2社が、計174台のサーバーを設置している。
データセンター近くには、除排雪を盛り上げた10メートル四方の雪山があり、断熱材に覆われて屋外で保管されている。雪は冷水となって地下の配管からセンターの空調機へ運ばれ、空調機が出す冷気で室内を冷やす仕組みになっている。
市によると、事業を委託した新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が設備を所有するが、実用化された段階で事業の参加企業に売却される見込み。