□永谷園ホールディングス執行役員広報部長 久我光枝氏
--食品を扱っている中で、日々の危機管理に対する取り組みは
仮に商品回収などが発生した場合、「安全・安心」を第一に、お客さまの立場になって考えた情報開示を行っていくことが重要です。広報としてはグループ全体で共有できるマニュアルを策定し、年に1度、見直しながら勉強会を開いています。最近はグループ会社へ出向き、現場の従業員一人一人と接し、質疑応答を繰り返しながら広報全般にわたる勉強会を行っています。危機管理については、まずは広報そのものを理解してもらいながら、社会部の記者が工場など現地へアポなしで取材に来たという設定や、会社の前で急にマイクを向けられたときなど有事の際を想定したマスコミとの接し方や、さまざまな情報の上げ方を徹底し全社で共有しています。また品質保証担当、お客さま相談窓口、リスク管理担当、生産関係など関連部署間での模擬回収訓練なども行っています。現在の広報部メンバーは総勢8人です。
--10月1日からホールディングス(HD)体制となりました。その狙いと広報の役割は
国内の人口減少や高齢化が進み、マーケットを広げていくことが非常に厳しい状況です。さらなる飛躍のためには、既存商品を活性化させながら、一方では高付加価値商品を開発提供し続けなければなりません。このため永谷園グループ各社が持っている商品開発力や企画力を結集、グループ力を発揮することでグループ全体としての成長を目指していきたい。そのためにHD化しました。