□ヨウヘイフクダの“ビスポーク”
「こんなピカピカしたきれいな靴、見たことない。それから、スマートなシルエットが素敵」
ヨウヘイフクダの靴を最初に見たとき、そう思った。青山に1足30万円以上する靴の店があると聞き、「そんな高い靴、誰が買うんですか?」とおそるおそる見に行った私。でも店の前にはち切れんばかりの笑顔で待っている若者がいます!!
◆変わらぬ美しさ追求
その笑顔の持ち主こそが福田洋平氏。高校卒業後、友人に誘われ訪れた「イギリス ノーザンプトン シューミュージアム」で見た靴の、あまりの美しさに感動。そのまま現地の専門学校入りを決め、卒業後は「ジョージ クレバリー」や「エドワード グリーン」など、名だたるブランドのビスポーク(注文品)職人として活躍。計6年間にわたる英国での修業を経て2008年に独立。11年にはファッションの中心といえる青山に自分の店舗を持ったのだからスゴイ。
話していると伝わってくるのは熱すぎる靴作りへの情熱。最高級の靴を求める顧客のハートを射抜いたのも納得です。
「とにかくファッションが好きで。でも流行を追うのでなく、変わらない美しさを追求したかった。手製靴が全盛期だった時(1900年代初頭)の靴を見ると今でもワクワクします。それを上回るようなものを作りたくて」