□ぱちんこジャーナリスト、LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田
ぱちんこはくぎの問題が佳境だ。長くこの業界を内側から見てきたが、ここまでの状況ははじめてのことである。
警察庁生活安全局保安課は6日にホール5団体を集め「遊技くぎ」についての指導を行っている。内容は「出荷時から検定とは違う状態である可能性があることをメーカー組合の日工組が認めたから、今後日工組が通知する問題のある型式について、可及的速やかに撤去しろ」というものである。くぎは国家公安委員会規則で定められているもので、ビッカース硬度の上限下限も定められているが、これによって「ハンマーでたたく」ことが可能にもなっている。くぎをたたくのは違法改造と同じであるが、メンテナンスと称して長く業界の慣習となっているものでもある。
メーカーが型式試験適合をもとに公安委員会の検定を受けて新台としてホールに販売するというのが今の検定制度。しかし、今回の問題は「申請時点のくぎの状態とホールにおけるくぎの状態が異なる」という検定制度の根幹にかかわる問題である。
メーカー出荷時点で検定通りの性能ではない、という問題がその中で焦点となっている。しかし、ホールにおいてくぎをたたくという点については、焦点にはなっていない。