■持ち株会社移行を経営改革の節目に
--昨年は国内生命保険会社の海外買収が相次いだ
「昨年2月に米国プロテクティブ生命の買収を完了するなど、他社に先駆け海外大型買収に乗り出した。買収に際して他社との大きな違いは、1ドル=103円のときに為替予約して、2月の買収完了時に120円で取引できたことだ。一気に進んだ円安効果で約800億円の(買収額と実際の資産額の差に当たる)のれん代が縮小した格好だ。残り約60億円を20年で償却できるので、ほぼ利益に影響を与えない。確度の高い形でプロテクティブ生命の利益が当社に上乗せされる。しかも、プロテクティブ生命は昨年10月に米国内の競合の定期保険の契約群を為替に左右されないドル建てで買収した。国内競合にできない要素と自負している」
--利益面で国内最大になる見通しは
「最終利益の見え方は、相互会社と株式会社とで異なる。例えば、契約者配当は相互会社は利益として計上されるが、当社のような株式会社は費用となる。また、昨年から首位争いが激化などと騒ぎになっている保険料等収入(売上高に相当)で経営を志向していない。『最大たるより最良たれ』が長年の社訓になっている。今後も経営の質をより高めていく。相対価値より絶対価値と営業現場の管理職が発言するなど、体質的に強くなった証拠だ」