ファミリーマートの新社長に就任予定の澤田貴司氏=4日、東京都港区【拡大】
「ダイナミックな仕事で非常にワクワクしている」。4日の会見で意気込みを問われ、やや緊張した面持ちでこう答えた。伊藤忠商事出身でファミリーマートの中山勇社長とは同期入社の仲だ。1997年に伊藤忠を退社後、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングに活躍の場を移し、主力商品となる「フリース」ブームのきっかけも作った。ファストリで同僚となったローソンの玉塚元一社長と共同で2005年に企業再生会社「リヴァンプ」を設立。ファストフード店のロッテリアの再建などにも関わってきた。
今回の就任については、中山氏からアプローチを受け、最終的に受諾したのは1月下旬と明かす。30年来の付き合いがある玉塚氏にも「一切連絡を取っていないが、これから電話がかかって来るかもしれない」と話す。
同業のライバルとして対決する玉塚氏については、「学ぶつもりはない」と言い切り、「私は素人。加盟店や現場を回って勉強したい」と決意を示す。
企業再生や経営戦略のサポートで手腕を発揮してきたが、流通業のトップとして経営を行うのは初めて。「人生の締めくくりのチャレンジ。必ず成功させる」と闘志を燃やす。(永田岳彦)