【千葉発 輝く】ツインズ 結ばない靴ひも「キャタピラン」を世界基準に (1/4ページ)

2016.2.18 05:00

マラソン大会に出場するなど元気な社員の声が響く本社事務所=千葉県船橋市

マラソン大会に出場するなど元気な社員の声が響く本社事務所=千葉県船橋市【拡大】

  • キャタピランをつけた運動靴。豊富な色、デザインがある

 結ばない靴ひも「キャタピラン」がマラソン、サッカー、ゴルフなどのトップアスリートに受け入れられ、一般利用者にも人気が広がっている。自分の子供が靴のかかとを踏んでいるのを見たツインズ(千葉県船橋市)の梶原隆司社長のアイデアから生まれた画期的な商品は、2013年の発売以降、シリーズ累計250万本を売り上げるヒット商品となった。

 ◆香港の人脈活用

 ツインズは1999年に梶原社長が設立。前職の家電部品メーカーで、香港に駐在したとき築いた人脈を生かし、中国に工場がある香港や台湾系資本のメーカーが生産した調理家電などを、日本国内で販売した。商社を通さず、国内マーケットのニーズを察知してメーカーとやりとりを繰り返しながら商品を開発していった。

 2003年頃には会社も軌道に乗り始め、自社ブランドの商品を扱い始める。第1号はラジエーターヒーター。環境に配慮したつくりで、欧州で人気が広まっていた「エコ」商品だった。

 暖房器具は品質管理が難しいが、果敢に挑戦する姿勢が評価され、ヒーターは大手家電量販店の店頭にも並んだ。しかし、値段が高すぎて売れなかった。市場価格2万円と安価なヒーターの2倍はする。初年度に売れたのは目標の5000台を大きく割り込む2000台。1万8000台もの在庫を抱え、季節商品のため倉庫代もかさんだ。

 梶原社長は「『エコで良くできた』と思ったが、顧客のことを考えない独り善がりの商品だった」と振り返る。この失敗を教訓として、徹底した「顧客目線」が同社に根付いた。

 その後、「ナノシルバー」と呼ばれる銀の微粒子をちりばめ、半永久的に抗菌力があるというプラスチック製の密閉容器など、自社ブランドとして国内に流通させた商品はこれまで約200点に上る。海外のパートナーである工場は7、8社に増えた。同社のホームページには取り扱っている大容量の物干しやフライパン、モップなどの商品が掲載されている。

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