サカタインクスは2日、書籍用インキの生産能力の多くが関東に偏在する現状を見直し、滋賀工場(滋賀県米原市)の能力を増強する方針を明らかにした。災害リスクに備え生産を分散させる。森田耕太郎社長は記者会見で「滋賀を最新設備に入れ替えながら競争力もつけたい」と話した。滋賀工場で15億円を投じて新設備を導入し、来年夏の稼働を目指す。
サカタインクスは書籍用インキの国内シェアが約10%で、業界3位。滋賀工場のほか埼玉県羽生市、千葉県野田市と兵庫県伊丹市に工場を持ち、生産能力の約8割は埼玉と千葉に集中している。