ユニクロのアトレヴィ大塚店で働くミャンマー人のパイ・ミン・タンさん=4月、東京都豊島区【拡大】
人口減少による国内市場縮小や海外事業の拡大を背景に、日本企業の正社員になる形で外国人が国内に長期間居住する「企業移民」が静かに進んでいる。高度人材では海外企業との争奪戦も激しく、日本企業は外国人から見た職場の「魅力づくり」を求められている。一方、若い労働力が不足する地方では、期間限定の外国人技能実習生らが地場産業を支えている。
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3月下旬、東京都千代田区にある商社・双日の本社内の会議室。昨年入社した中国人の王●鴎さん(25)が講師とマンツーマンで日本語の特訓を受けていた。「電子案内板には英語、中国語、韓国語に対応する情報があります」。日本語のニュースを見て、要約を口頭で説明する。上海の大学と英国の大学院を出た王さんだが「カタカナ言葉や細かい文法が難しい」ともらす。
◆日本語不問の採用も
双日は2011年から「日本語不問」の外国人採用を開始。海外のトップ大学に狙いを定め、担当者が現地に赴いて説明会や面接を実施する。現地企業や欧米勢に対抗し、各国のエリート学生の獲得に取り組んできた。社員寮で暮らしつつ勉強を続けた王さんは「海外投資などで能力を発揮したい」と意気込む。
大企業が外国人登用を拡大する一方、採用される側の不満も表面化している。経済産業省がことし3月に発表した外国人雇用に関する調査では、外国人社員が指摘する日本企業の課題として「キャリアパス(昇進に必要な業務歴)の明示」「昇格の期間短縮」などが上位を占めた。