新生活の疲れがたまる頃、そんな体にもってこいのラーメンがあると聞き、東京・本郷の「山手ラーメン安庵 本郷店」へ。出てきたのは「みどりラーメン」。抹茶色のスープの正体は6億匹のミドリムシです。
藻の一種のミドリムシは、ビタミンやアミノ酸など人に必要な栄養素のほとんどを含み、あの米航空宇宙局(NASA)はじめ世界中の研究機関が健康効果に期待を寄せています。
そのミドリムシの屋外大量培養を世界で初めて成功させたのが、2005年に東大生が起業した「ユーグレナ」。社名はミドリムシの学術名です。以来、食品、化粧品、バイオ燃料が続々登場しています。
キャベツやパプリカなどが入ったみどりラーメンもユーグレナと同店が共同で開発しました。さて、お味は…。うん、ミドリムシ自体はきな粉のような香ばしさ。豚骨味にバジルの風味でイタリアンのよう。クセがほとんどなく、箸が止まりません。10億匹分の粉末「みどりまし」をトッピングし、都合16億匹が私の中に入りました。
常連さんの30代男性は「体がすっきり整うようで通っている」といいます。便秘の改善や免疫バランスの調整に役立つともいわれます。こんなムシのいい話、ムシできません。
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【プロフィル】佐伯桃子
さえき・ももこ 元NHKキャスター・リポーター(水戸・全国)。現在はナレーター・MC。
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