【視点】増える外国人採用 企業成長へダイバーシティー推進 (1/3ページ)

2016.5.24 05:00

 □産経新聞経済本部編集委員・松岡健夫

 少子高齢化による就労人口の減少に加え、雇用状況の改善で労働力不足に陥った企業が外国人の採用を増やしている。厚生労働省によると、外国人労働者は2015年10月末時点で過去最多の90万7000人と前年同期比15%増加しており、年内にも100万人規模に達する見通しだ。しかも労働力確保を目的とした外国人採用にとどまらず、海外進出や将来の幹部候補生として積極的に受け入れる企業も多くなっている。組織を活性化させるダイバーシティー(多様性)の観点からも人材の多国籍化が企業に求められる。

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 焼肉やラーメン、お好み焼き、和食レストランチェーンを展開する物語コーポレーションが3月に開催した「外国籍内定者と配属先店長向け合同研修会」をのぞいた。

 5カ国20人の新入社員が入場すると、着席していた20人の上司が一斉に立ち上がり盛大な拍手で迎えた。研修の目的を説明した後、外国籍内定者による自己紹介、小林佳雄会長による講話と続いた。

 同社が合同研修会を始めたのは14年。前年の13年4月に入社した外国籍社員6人のうち4人が半年以内で退社、その後さらに1人が会社を去った。退職率は実に83%に達した。社内に衝撃が走り、これを機に徹底した社内ヒアリングを実施。それまで気づかなかった外国籍社員が抱える不安や、受け入れ側との意識のギャップの大きさが明らかになった。

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