【遊技産業の視点 Weekly View】ぱちんこ・パチスロの大衆娯楽回帰 (1/2ページ)

2016.6.18 05:00

 □ぱちんこジャーナリスト、LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田

 ぱちんこ業界が大衆娯楽に戻ろうとしている。

 ぱちんこメーカー組合の日本遊技機工業組合(日工組)は現在までに「初当たり確率分母320上限」「継続率65%上限」などの自主規制を実施している。これによって従来型の「マックスタイプ」と呼ばれた差玉が極端に出ることもある仕様は出なくなった。さらには、遊技くぎの問題(検定の状態と異なる可能性のある問題)の回収撤去リストが今月23日にも講評される。これらは年末までに撤去というスケジュールが確定しており、ぱちんこの大衆娯楽化は進む。

 一方、パチスロも同様だ。パチスロメーカー組合である日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)と日工組、警察庁生活安全局保安課らで、新しい性能規制の内容を固めた。主な内容は指示機能(押し順ナビなど)が発生しても構わない有利区間の概念の新設と、通常区間から有利区間への移行ルール、有利区間は最大で1500ゲームで強制終了など。これは今月16日に回胴式遊技機製造業者連絡会(日電協、日工組、それ以外のほぼすべてのパチスロメーカーが参加)がプレス発表で明らかにする。これによってパチスロも新台としては大衆娯楽化が進む。なお、正確な実施時期はプレス発表を待たないといけないが、来年の10月頃の予定である。

 この業界は常に「大衆娯楽であるべきところ、ギャンブル性が高いものに強く収益構造を依存していた」という問題を抱えてきた。社会的不適合機問題や爆裂機問題など、前例も枚挙にいとまがない。

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