富士フイルムは22日、インフルエンザ薬「アビガン」の有効成分の特許に関して、中国・浙江省の大手製薬会社、浙江海正薬業が使用できるライセンス契約を結んだと発表した。エボラ出血熱にも効果があると期待されるアビガンをめぐり、海外メーカーと特許契約を結ぶのは初めて。海正薬業は今後、有効成分を使って薬を開発し、中国で臨床試験を実施する。製造販売されれば、富士フイルムが対価を受け取る。中国では鳥インフルエンザの人への感染も確認されており、治療薬への需要が高まっていた。アビガンはエボラ出血熱にも有望との期待から世界的に関心が高く、富士フイルムは今後もライセンス契約を含めて海外展開を進める。