
サントリーのノンアルコールビール「オールフリー」(右)とアサヒビールの「ドライゼロ」【拡大】
ノンアルコールビールの特許をめぐりサントリーホールディングスとアサヒビールが争った訴訟は、20日に知的財産高裁で和解が成立した。だがその後も、両社はともにシェア(市場占有率)が4割超と業界トップの座を激しく争い、販売では一歩も引かないつばぜり合いが続く。今夏は両社ともにノンアルビールの増産を計画するなど、シェア首位の座をかけ激しく火花を散らしている。
訴訟は、サントリーがノンアルビールの特許権を侵害されたとして、アサヒの主力商品「ドライゼロ」の製造と販売差し止めを求めていた。サントリーが訴えを取り下げて和解が成立。両社はともに、「互譲の精神に基づく」とのコメントを出した。
しかし、昨年初めてサントリーからシェア首位の座を奪ったアサヒは、7、8月は「ドライゼロ」を前年比3割増産する強気の計画を打ち出している。飲食店向けにも積極的に販売攻勢をかけシェア拡大を狙う。