【フロントランナー 地域金融】栃木銀行テクノポリス支店の稲見寛子さん(1) (1/2ページ)

2016.8.2 05:00


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 ■商品の魅力、自信を持って伝える

 「渉外活動では特に、投資信託に興味のないお客さまをいかに振り向かせるかということに力を入れています。より多くの人に投資信託の魅力を伝え、お客さまの裾野を広げていきたいと考えています」。こう話すのは、栃木銀行テクノポリス支店の稲見寛子さんだ。

 稲見さんは2005年に入行後、預金係やローンアドバイザーを務めてきたが、2度の産休・育休後、14年10月にテクノポリス支店に配属され、個人営業を担当している。前店で預かり資産の事務処理を経験したものの、渉外活動は初めて。当初は、投資信託を提案することに戸惑いの気持ちがあったという。

 運用にリスクが伴うということに抵抗があり、投資信託を心から好きとは言えない。「こうしたことからくる自信のなさが、お客さまに伝わってしまっていた」と話す。

 転機となったのは、運用会社開催のセミナーへの参加だ。

 投資信託が商品開発される過程を勉強し、担当者から運用の話を聞いたりしたことで、いかに手間をかけて商品が作られているのかを理解。「熱意を持って作られた商品の魅力を伝えるのが私の仕事だと感じた」といい、それ以来、自信を持って提案していることが、契約件数の増加につながっているという。

 また、稲見さんは提案時のアプローチも工夫している。

 一般的にアプローチ先は自行の預金残高が一定以上ある先というケースが多いが、稲見さんは他行をメイン先とする層に視点を置いている。「口座の動きがあまりない」「高齢のお客さまであれば自行を年金受取口座にしていない」などといった他行がメインと考えられる人を中心にリストアップしている。自行の預金残高に捉われると、ニーズがある顧客を見逃してしまう可能性があるからだ。

 リストをもとに電話をかけ、約束が取れたら、顧客に関して事前に分かる情報をできるだけ調べたうえで訪問を行う。

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