【インタビュー】メルクセローノ 3年内に腫瘍学事業で日本一に (1/2ページ)

2016.8.5 05:00


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 □メルクセローノ取締役癌領域事業部事業本部長・桂淳さん(55)

 --メルクセローノに移籍した理由と当面の目標は

 「この会社はがんの治療研究に特化して投資もし、新製品もたくさんあり、がんの領域で将来性がある。でも、日本においてはまだ若い会社。私は20年以上がんの領域で仕事をし、“日本の医薬品業界で最も早くそして長い経験を持つオンコロジー(腫瘍学)事業部長である”という経験が生かせる、社会に貢献できるのではないかと思った。当面の目標は、大腸がん・頭頸部(けいぶ)がんに使われるアービタックスという薬があう患者さんにこの薬を適正に届けたい。生存が延びれば、その時間で患者さんは何かをすることができるし、ご家族との時間も持つことができる」

 --今後の戦略と課題は

 「昨年の5月に営業部隊を倍増した。まだ若い会社なので医療従事者に十分な情報を伝えきれていない。MR(営業)の質、コミュニケーション能力や知識は、まだまだ改善の余地があると思っている。現在、開発中の新製品が発売される前には、それぞれの製品が持つベネフィットを最大化できるような組織にしていきたい」

 --開発中の新薬の現状は

 「がんそのものを止めようという分子標的薬と、免疫機能を高めてがん細胞を攻撃しようというイムノオンコロジーの両方に投資をしている。多くの新薬が最終的な臨床試験、フェーズIIIまで来ている」

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