内紛に揺れる大戸屋ホールディングスの創業者長男で大株主の三森智仁氏が9日、取材に応じ、会社側が設置した第三者委員会について「公平性が担保されると思えず、創業家として話す必要もない」と述べ、調査への協力に難色を示した。
第三者委は組織の法令順守に詳しい郷原信郎弁護士を委員長とし、8日に設置された。郷原氏は内紛の背景にある双方の事実認識のずれを調査すれば歩み寄りにつながると指摘したが、創業家側の反応は対立の根深さを改めて浮き彫りにした。
内紛は、取締役を大幅に刷新する人事案に智仁氏らが反対したことで表面化したが、昨年7月に急逝した創業者の三森久実氏への功労金支払いをめぐり、会社側が「支払う余地はない」と結論付けたことも背景にあるとされる。