
13日、インタビューに応じたピーチ・アビエーションの井上慎一最高経営責任者(CEO)(河崎真澄撮影)【拡大】
関西空港に本社を置く格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションの井上慎一最高経営責任者(CEO)は13日、上海市内でフジサンケイビジネスアイの取材に応じ、関空と沖縄県の那覇に続く第3の拠点空港として宮城県の仙台を選び、来年夏に運用を始める方針を明らかにした。
国内に14路線、国際線で10路線をもつピーチは関空と羽田から週5便ずつ、11月に上海線を就航させることを決めている。井上CEOはさらに、「仙台を加えた3拠点空港から片道4時間以内の飛行範囲をターゲットにする」と話し、中国の東北部や内陸部、ロシア極東やベトナム、ミャンマーなど東南アジアへ路線を拡充する意向を示した。
一方、ピーチの主要株主である香港の投資会社、第一東方投資集団の諸立力会長は13日までに香港紙の取材に、「機材や路線拡充のため香港か日本でピーチの株式上場を検討する」と述べた。井上CEOは「株主が決定する内容だ」としながらも、事業拡大のための資金調達の手段として、上場に意欲をにじませた。
井上CEOはまた、「現在17機の態勢を年度内に18機、来年度に20機にするほか、2020年までに35~40機に増やし、若い女性を中心にアジアの顧客層を開拓する」と話した。(上海 河崎真澄)