【“遊技”の進化に挑む 藤商事の50年】(4-2) (1/3ページ)

2016.9.30 05:00


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  • 創業者の藤原満州夫氏。数々のエポックメイキングで遊技業界に変化をもたらした
  • 創業当初より社長として藤商事を率いた松元道子氏。卓越した経営センスとリーダーシップが企業としての成長を導いた
  • 2007年、ジャスダック証券取引所に上場

 ■“常識の壁”に挑み独創性追求して50年

 □代表取締役会長 松元邦夫氏

 藤商事は戦後、『じゃん球遊技機』を専門に開発・製造するメーカーとして産声を上げました。創業の人である藤原満州夫氏は既存の価値観にとらわれず、常に新たな魅力の創造にこだわり、藤商事を独創性あふれる「ものづくり企業」へと育んでいきました。

 ◆数多くの“業界初”

 この姿勢は遊技機の開発にとどまらず、1957年には業界で初めて遊技機のリース販売を開始。使っていただくパチンコホール様の利便性を考慮するとともに、70年代に新たな事業の柱として開発・製造をスタートさせたアレンジボールの販売に際しては、これまで立位での遊技が常識であった市場に対し椅子の導入を促すなど、市場全体を俯瞰し、ファンの皆様がより遊びやすい環境の構築に尽力しました。なお、藤原氏が遊技業界に残したエポックメイキングは多岐にわたり、1000円札を100円玉に両替する紙幣両替機も発明の一つとして知られています。

 もちろん、コアである遊技機開発においては、飽くなき探究心を背景に数多くの“業界初”を生み出してきました。とりわけ斬新な試みとして、遊技機へのマイクロコンピューターの搭載が挙げられます。これにより各種作業を自動化し、かつてないレベルで快適な遊技を実現しようとしました。残念ながら、藤原氏の生前に完成させることはかないませんでしたが、会社として開発を継続。逝去から約1年後に全自動じゃん球遊技機「マジコン」が完成し、翌年には「ジャン・マジコン」の商品名でリリース。新たな発想と先進の技術が他社の高い関心の的になるとともに、テンポの良いゲーム性が市場の高い評価を獲得するに至りました。

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