吉野家HDの8月中間は営業益20%減 「はなまる」「京樽」が足引っぱる

 吉野家ホールディングス(HD)が7日発表した平成28年8月中間連結の営業利益は20・7%減の9億円だった。牛丼店の吉野家が4月に発売した「豚丼」が好調だったが、うどん店の「はなまる」や、店舗すし店「京樽」の新規出店の費用がかさんだほか、円高の影響で減益となった。

 売上高は新規出店が寄与し、前年同期比0・5%増の934億円だった。最終利益は本社ビルの売却益を計上したため、2・4倍の15億円だった。

 河村泰貴社長は同日に都内で開いた説明会で経営環境について、「昨年から節約志向が強まっているが、安さだけでなく、価値を求める顧客もいる」と見方を示した。その上で「今後は多様なニーズに対応した商品を提供したい」と語った。また、当面は「商品を値下げしない」との考えを示した。

 29年2月期連結業績は従来予想を据え置いた。