
天候不順や若者のビール離れで出荷量が過去最低となったビール類の売り場【拡大】
ビール大手5社が13日発表したビール類(発泡酒、第3のビール含む)の2016年7~9月期の課税出荷量は、前年同期比3.0%減の1億1015万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となり、6年連続で過去最低だった。
関東甲信地方で梅雨明けが遅れたことに加え、相次ぐ台風などの天候不順が響き、最盛期の夏場の需要が落ち込んだ。若者を中心にチューハイやハイボールの人気が高まるなど、“ビール離れ”にも歯止めがかかっていない。
内訳は、ビールが4.6%減と2年ぶりのマイナス。節約志向の高まりで外食などでの消費が低迷した。発泡酒は1.7%減、「第3のビール」も1.1%減と、すべてのジャンルでマイナスとなった。
一方、同日発表した1~9月期のビール類の課税出荷量も、2.1%減の3億293万ケースと過去最低を更新した。マイナスは12年連続。内訳はビールが1.5%減、発泡酒が6.3%減、第3のビールが1.1%減だった。
5社はアサヒビール、キリンビール、サントリービール、サッポロビール、オリオンビール。出荷量は、一時的に自社の倉庫などで保管している分を含む「課税数量」で算出している。