松崎商店、銀座に新たな旗艦店 瓦せんべいの良さ伝えたい

数多くの瓦せんべいをそろえた「銀座松崎煎餅銀座すずらん通り店」=東京都中央区
数多くの瓦せんべいをそろえた「銀座松崎煎餅銀座すずらん通り店」=東京都中央区【拡大】

 せんべいをはじめとした和菓子の製造販売を行う松崎商店(東京都中央区)は、新たな専門店「銀座 松崎煎餅(せんべい) 銀座すずらん通り店」を東京・銀座に開設した。既存の銀座本店はビルの建て替えに伴い、2017年1月末に終了するため、新店はそれを引き継ぐフラッグシップショップ(旗艦店)となる。

 同社は212年前の1804(文化元)年に創業した。ルーツは小麦でできた瓦せんべいで、月ごとに異なる多くの絵柄から好きなものを選べる専門フロアを地下1階に常設。焼きの過程や絵付け作業など製造過程を映像で上映し、「瓦せんべいの素晴らしさを、きちんと伝えることができる店とした」(松崎宗平副社長)。また、注目のアーティストとコラボレーションしたシリーズなども提供する。

 和菓子業界を取り巻く環境は厳しく、「従来の本店と百貨店の店舗だけで売り上げを伸ばすのは難しい」(同)という。このため「松崎煎餅 これからの200年計画」という経営戦略を策定。新たな拠点づくりに力を入れている。

 その一つが東京・世田谷に今年4月に開設した店舗。北欧系のデザインを取り入れるなど、せんべい店らしくない雰囲気を演出しながら地域密着型とすることで、若年層を中心に新たな顧客層の開拓に力を入れる。また、同様の店舗を東京・上野エリア周辺にも新設する計画だ。