ホンダが中国で新工場着工 EV、PHVの生産も視野

 ホンダは8日、中国湖北省武漢市で新工場の建設を始めた。ホンダは今年、中国での新車販売台数が既に年間の過去最高記録を上回っており、今後も旺盛な需要が続くとみて建設に踏み切った。将来は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の生産も視野に入れている。

 新工場は現地企業との合弁会社「東風ホンダ」が建設し、年間生産能力は12万台、投資額は約30億元(約495億円)となる。生産車種は調整中で、2019年前半に稼働する計画。武漢市と広東省広州市にある既存の工場を合わせると、中国全体での生産能力は125万台となる。

 ホンダの八郷隆弘社長は8日、武漢市で記者会見し、小型車「シビック」などの販売が好調なため、今年の販売台数は昨年より約20万台多い120万台に届く見込みだと強調した。「ホンダ全体として車両の電動化は重要だ」と述べ、中国市場へのEVの導入を検討していると説明した。

 ホンダは当初、15年に新工場建設に着手する計画だったが、中国の景気減速を受け着工を見送っていた。ただ今年は小排気量エンジン車向けの減税効果で、日系大手各社の販売は好調になっている。(武漢 共同)