
2016年12月期連結決算を発表する楽天の三木谷浩史会長兼社長=13日、東京都世田谷区【拡大】
楽天が13日発表した2016年12月期連結決算は、最終利益が前年比14.5%減の379億円だった。インターネット通販サイト「楽天市場」を中心とする国内の電子商取引(EC)事業で、ポイント施策など顧客獲得のための費用がかさんだ。クレジットカードなど金融事業は順調に成長し、売上高は9.6%増の7819億円となった。
記者会見した三木谷浩史会長兼社長は「楽天の米国での雇用は今後も増えていく。一定の本社機能を米シリコンバレーに移していくことも考えている」と述べた上で、トランプ米大統領の入国禁止令に関し「米国はさまざまな国から英知が集まっている。世界中の人が憧れる国で居続けてほしい」と語った。
国内のEC分野はアマゾンジャパンやヤフーなど競合企業との競争が激しくなっている。楽天は購入者へのポイント付与の施策を強化しており、重荷となっている。
三木谷氏はポイント施策について、楽天のクレジットカードの利用を優遇するといった他事業との連携で「プログラム全体としては成功しており、今後も継続する」と述べた。