ソフトバンクグループの会社が、国内の文学賞に応募する小説を人工知能(AI)で添削指導するサービスを始めることが8日、わかった。受賞作の特徴や傾向などをAIが分析し、「相性が良い」文学賞を薦めるという。
小説のAI添削を始めるのは、出版事業を手掛けるツギクル(東京都港区)。ソフトウエアベンチャー「AIREV」(同福生市)が開発した、言葉の文法や文脈を理解できるAIを使う。AIに各文学賞の受賞作品を読み込ませ、文章の長さや会話文の割合、審査の性格など文学賞ごとの審査傾向を分析する。
ツギクルは昨年12月、投稿サイトなどに公開されている小説を対象に、AIがジャンルに適した文の長さやセリフの割合になっているかどうかを判断して投稿者にアドバイスするサービスを始めている。診断対象は、当初はファンタジー小説だが来年度はジャンルを広げる。今年2月からは、同社で出版している小説のおおまかな内容をAIが分析し、裏表紙に「SF要素15%、恋愛要素20%」と円グラフで表示する取り組みも始めた。