【開発物語】大日本印刷「DNP採光フィルム」(2-1) (1/3ページ)

2017.4.3 05:00

DNP採光フィルムは、ブラインド併用により西向きの窓でも防眩と省エネを同時に実現できる=東京都新宿区の大日本印刷
DNP採光フィルムは、ブラインド併用により西向きの窓でも防眩と省エネを同時に実現できる=東京都新宿区の大日本印刷【拡大】

  • 現場施工用のDNP採光フィルム(左上)と、合わせガラス用のDNP採光フィルム(右上)。下段はすりガラスや型板ガラスなどを合わせた製品
  • DNP採光フィルムの性能評価が行われた実証実験棟=千葉県柏市

 ■光学フィルム技術応用、室内明るく

 ≪STORY≫

 窓ガラスに貼るだけでさまざまな機能を発揮するウインドウフィルム。大日本印刷が開発した「DNP採光フィルム」は、太陽光を天井や部屋の奥まで取り入れ、北向きの日当たりの悪い室内でもフィルムなしとの比較で最大約2倍明るくなる省エネ製品だ。採光フィルムの「跳ね上げ効果」で、太陽光を部屋の奥まで効率よく採り込むことに成功。同社が強みとする、ディスプレー向け光学フィルムで培った加工技術が貢献した。

 ウインドウフィルムの用途は、紫外線カットや断熱、ガラス片の飛散防止などだ。近年は、日中の室内を明るくして電力消費量の削減につなげる採光フィルムが注目されている。

 同社は2011年ごろから、液晶テレビやスマートフォンなどのディスプレーに使われている光学フィルムの設計や微細加工技術を生かし、採光フィルムの開発を進めていた。

 開発は、住宅内装材を担う部署と、光学フィルムの設計部署が中心となった。「スマホのような小さな製品に使われている技術が、大きな窓にも使われるという発想は、当時の社内にはなかった」。両部署を管轄する山口正登常務執行役員はこう振り返る。

 「開発を進めていくうちに、光学フィルムの技術を応用すれば、光を室内の奥まで取り込めそうだということは分かった」。設計を担当したABセンター第1本部技術開発ユニットの市川信彦・副ユニット長は自信を深めた。

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