■太陽光発電市況の悪化が追い打ちに
▼ZEN POWER 「ZEN POWER」は4月5日、福岡地裁から破産開始決定を受けた。太陽光関連としては九州・沖縄で過去最大の倒産、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が導入された2011年以降では全国で3番目の大型倒産となる。
福岡システムLSI総合開発センターにおいて、太陽光発電設備開発を目的とした「エスシパワ」として設立、2013年10月、現在地に移転した。
福岡県久山町に工場を開設、太陽光発電モジュールの組立・販売を主に手掛け、日本製を強みとして国内向けに加え、海外向けにも展開し、14年12月期は売上高約74億円を計上した。
しかし、大口取引先だったドイツの企業に多額の不良債権が発生したことで資金繰りが悪化し、仕入れ代金の支払いができなくなった。
また、欧州でのモジュール価格の下落、国内では再生エネルギー買い取り価格の引き下げなど太陽光市況が急激に悪化するなか、15年12月期の売上高は約5500万円にまで減少した。同期末までに社員を解雇し、事実上の事業停止に追い込まれていた。
▼装いの道 「装いの道」は4月14日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
同社は和装小物と呉服を全国の有名百貨店内で販売(事業構成の割合は約60%)するほか、きもの学院「装道礼法きもの学院」の運営(同約40%)を東京本校ほか全国5校展開し、一定の会員の基盤を構築していた。ピークとなる1994年4月期には売上高約66億5000万円をあげていた。