
インタビューに答える吉永泰之社長【拡大】
SUBARU(スバル)の吉永泰之社長は21日までに、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、「環境規制への対応も含め電動化が最優先(課題)だ」と述べた。2018年に米国の環境規制が強化されるのを視野に、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)の開発を加速する。
2018年3月期は試験研究費が前期比約200億円増の1340億円と過去最高を更新し、2年連続の営業減益に陥る見込み。吉永社長は「試験研究費を積み増しても、将来の技術開発が大事だ」とする一方、「(開発の)優先順位は付ける」とした。
最優先の電動化技術はトヨタ自動車との提携を生かし、18年にPHVを投入する計画だが、「自社のみで開発する実力がない」(吉永社長)。このため21年に予定する独自開発のEV投入に向け、試験研究を強化する。
18年3月期の世界販売は、スバル車の「安心と愉(たの)しさ」が米国を中心に浸透し、110万5000台と過去最高を更新する見込み。
吉永社長はEVでも電動モーターの操作応答性の高さなどを生かし、「ガソリン車と違う愉しみを味わえるようにしたい」と語った。(会田聡)